村落開発を目的に、ウガンダで活動する非営利団体 "Agriculture Innovations for Sutainable Development - Uganda / AISUD (アイサド) " によるブログです。 活動の近況や、ウガンダの情報を発信していきます。


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かまど作り講習

昨今の原油価格の高騰から、大手火力発電会社二社(ウガンダは完全に送・発電会社が分離されております)が操業中断。ウガンダだけでなくウガンダから電力を購入しているケニアやタンザニアの一部地域も巻き込んで停電が頻発するようになって早数カ月。

ここ2週間は特に酷く、カンパラでも電力が供給されている時間より停電している時間の方が短い有様で、たまに電気が復活しても就寝前の僅かな時間。独自のジェネレーターを設置していないAISUDでは丸二日業務時間に電気が使えない状態が続いています。

今朝は久々に日が昇っても電気が使えていたので、喜んでいたら9時前にはきっちり停電。そんな余計な所だけ妙に律義なウガンダから。AISUDの活動報告、一週間に二度目の更新です。中々良いペースでは無いでしょうか、と自画自賛も済んだ所でPCの残りバッテリーも不安なので、本エントリーは写真を中心としてサクサク進めたいと思います。


ケニアで幅広い活動を行っておられるNPO、少年ケニア友の会(FRISKC)、キスムオフィスのProject Coordinator赤阪さん御夫妻がウガンダに出張にお越しになり、AISUDの副郡ミーティングでも「かまど作り」の出前講習を行って下さる事になりました。

講習会場はチャナムカーカ、ブワマそれぞれでの月例副郡ミーティング。

ウガンダでもかまど作りを教える団体は幾つか存在しますが、創設者の岸田袈裟さんがご自身の故郷、遠野での経験からアイデアを得られケニアのエンザロ村にかまど作りを伝えられて以来20年。FRISKCさんが東アフリカにおけるかまど作り講習では一番の老舗。

それだけにFRISKCの講習で作られるかまどには東アフリカ村落部の実状に則した工夫、改良が施されています。ウガンダの村落部で一般的に使われている三石かまど(要するに石を三つ三角に並べた上に、鍋を乗せるだけですね)に比べ;

1.煮炊きに必要な薪の量が少なくて済む
2.頻繁に薪をくべ無くても高温が長時間保てる為、調理にかかる手間が省ける
3.鍋が安定し子供が鍋をひっくり返して火傷を負う等の事故が防止出来る
4.腰を屈めなくて良いので、調理の際の腰の負担が軽減出来る
5.室内に充満する煙の量が減らせるので、子供の呼吸器系疾患が減る

といった、かまどが持つ特徴に加え、かまどの一つに蛇口をつけた陶器の壺を据え付ける事で、常に湯ざましを飲める状態を作り、東アフリカ村落部における乳幼児死亡原因の上位を占める下痢性疾患を予防する事が出来る様にもなっています。


口で説明しても中々伝わり辛いでしょうから、早速かまど作り講習の様子を見て行きましょう。

まずは、チャナムカーカ副郡でのミーティングの様子。写真のクオリティが低いのは、代表が例の如くカメラを忘れてしまい、携帯のカメラで撮影した為です。

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まずは材料。基本的な材料はレンガ(日干しも可)と土のみ。土は蟻塚の土が理想的だそうですが、粘土質の土で有れば問題無いそうです。

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土塊は鍬で砕いて、水を混ぜつつ長靴で踏みこねます。土はたっぷり20kgは用意します。

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材料の準備が済んだ所で講習開始。ケニアからお越し下さった赤阪さん御夫妻に加え、任地が近くの青年海外協力隊員Sさんも参加して下さいました。

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この日の参加者はたまたま男性が殆どでした。

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講師役は同じくFRISKC現地オフィスの重鎮アレンゴさん。かまど作り講習を続けて20年のベテランです。アレンゴさんが英語で講習を行い、メラブ職員がガンダ語に同時通訳。

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座学が終わった後は、いつも会場を提供して下さっているメンバーの一人、ジュディスさんの台所をお借りして実習。

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狭い台所にすし詰めで熱心に講習の様子を見つめる参加者の皆さん。それ程暑く無い日だったのが幸いでしたが、中は人で一杯で息苦しい程です。

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積極的にかまど作りを手伝い、最前列で熱心に作業の様子を見ているのは副業として大工(なんでも屋?)もこなすマーティンさん。果たして、この泥の上にレンガを並べただけのものが、どうやってかまどになるのでしょうか・・・?

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先程こねた土と集めて来た石を使いレンガとレンガの隙間を埋めていく。だんだんそれらしい形になってきましたか?

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在る程度形が出来れば、後は薄めに水で溶いた泥を塗って表面を綺麗に成型して・・・

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かまど作り歴20年のアレンゴさんの職人技が光ります。作業工程の写真が飛びがちなのは、人が多くて中々前列で写真を撮れないのが原因。

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遂に完成!かまどの隣は台所の持ち主で、かまどオーナーのジュディスさん。

左右のカマド口の横に付けられた煙を逃がす為のスリットも、煙突を後から設置出来ない台所にかまどをすえつける為のアレンゴさんの工夫です。

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かまどは完成しましたが、上述の「湯ざましが常に飲めるようにするための壺」を続いて作成。

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田舎でも安く買える陶器の壺に小さなナイフで穴を穿ち、少量の防水コンクリートを使いあっという間に蛇口が取り付けられます。かまどに続いてのアレンゴさんの職人技です。

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先程完成したかまどに据え付けるとこの通り。赤阪さんも仰っていましたが、上水道の配備率が特に村落部では非常に低い(※ウガンダ全世帯の電化率が10%程。上水道はそれ以下でしょう)ウガンダでは、蛇口から水が出てそれが飲めるというだけで画期的、喜んで使ってくれるのではないでしょうか。


土をこねる時間を除けば、かまど作りに要した時間は1時間程度でしょうか。ベテランのアレンゴさんだからこそのスピードとは言え、在る程度慣れてしまえば2時間程で今回作った三口のかまどが一基作れるそうです。

上で「完成」と書きましたが、これですぐに使えるようになる訳では無く、かまどが乾き表面に細かなひび割れが出来るので、それを仕上げ時の手順と同じく薄く水で溶いた泥(牛糞も可)で塞ぐという作業を2,3日に一回、二週間程続けると目出度く完成となります。

折角出来たかまどですから今晩にでも使いたい気持ちをぐっとこらえ、二週間にわたる地道な作業。中々根気が必要ですが、この手間を惜しまない事で末永く使える丈夫なかまどが出来あがるそうです。

続いてブワマ副郡でのミーティングの様子を見て行きましょう。

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チャナムカーカに続きアレンゴさんが講師、メラブ職員が通訳。参加者40名以上で後ろの人達は立ち見。背の低い女性は余った材料のレンガの上に乗って見ています。ブワマではチャナムカーカに続き任地が近い協力隊のMさんと、大学の夏休みを利用しカンパラでボランティアをなさっていたYさんが参加して下さっています。

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FRISKCさんから参加者全員にノートとボールペンを提供して下さったのですが、講習直前にあたり一帯バケツをひっくり返したような雨が降ったにも関わらず予想以上の参加人数にノートとペンが危うく足りなくなる所でした。

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ブワマでのかまど材料。土はミーティング場所、台所を提供して下さったナムソケさん宅の庭の片隅にある蟻塚の土も混ぜ込んであります。写真奥、地面をならしてあるのがかまど据え付け予定場所。

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講習中。皆さん熱心に配られたペンとノートで講習内容をメモ。

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実習ではチャナムカーカと同じく台所がすし詰め状態。先程の台所の写真が明るかったのは、ご覧の通りまだ屋根が葺かれていないから。丁度、この2,3日後に屋根を葺く予定だったとの事で、材料のトタンが用意されていました。

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アレンゴさんの指示で、助手を買って出てくれた参加者が泥とレンガを積み上げて行きます。

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完成間近。表面を均して、かまど口の横に空気を通すスリットを入れている所。

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完成したかまどとナムソケさん。

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引き続き陶器の壺に蛇口を設置。

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質問が相次ぎ随分と長くなってしまいましたが、皆さん飽きずにアレンゴさんの手元を熱心にのぞきこんでいます。

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蛇口を付けた壺をかまどに据え付け。チャナムカーカと同じく、使用を開始する前に2週間の手入れを怠らない様にお願いしひとまず完成。


アレンゴさん、お疲れさまでした。赤阪さん、遠路はるばる有難う御座いました。

参加者の中には早速自宅や自分の学校(校長先生)にかまどを設置してみたいという感想が沢山。参加者の大工やレンガ職人は、これを商売にするのも良いかもしれないという意見も聞かれ、此方がわざわざ指導を行わなくても勝手に普及してくれそうな気配。

座学で学んだ従来型の三石かまどに比べての様々な利点や、台所の隅に鎮座ましますアレンゴさんが鮮やかに1時間程度で完成させた見栄えの良いへっついさんが参加者の皆さんの琴線に触れたのは確かな様です。


次回ミーティング時のフォローアップが楽しみな代表で御座いました。
by aisud-uganda | 2011-09-21 21:40 | AISUD 活動